PELLICOのスエードパンプスにハーフラバー

さて今回は、鮮やかなブルーの新品パンプスにハーフラバーの依頼です。
ハーフラバーを貼るには靴底に段差を付けたり削ったりしなければならず
新品の靴にハーフラバーを貼るのっていつも緊張するんですよね…
ソールが薄い靴やパンプス等にこのハーフラバーを貼っておけば靴底の摩耗も防げますし
滑り止めにもつながりますので依頼されるお客さんも多いメニューでもあります。
ところで、このようなスエードの靴って雨の日には履いてはいけないって思われている方が多いようですが、
ヨーロッパではスエードは「レインシューズ」として親しまれるほど雨の日に履かれる素材なのです。
起毛の部分が水を弾き雨水が玉になってコロコロと落ちていきます。
濡れた後の処理も簡単で乾いたタオルなどで水気をふき取り、
乾かした後にブラッシングをして毛を起こせば元に戻ります。
雨による水染みも起こしにくいため使い勝手が非常によく、
さらに防水スプレーを使用すれば完璧な雨の日用の靴となります。
スエードは起毛している革でこの毛の存在によって表面積が広くなり毛があるため
革の一番下の部分まで距離ができます。
これが人間で言えば髪の毛のような役割を果たし革の内部まで水が浸透しにくいようになっています。
とはいえ、革であることはに間違いありませんのでメンテナンスは忘れずにやってくださいね。